個人的にランキング入りしてほしい増田2021

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この記事に触発されたので、今年ブクマした増田からいくつかピックアップしたいと思います。ちなみに今年ブクマした増田は4392件でした。

 

去年は増田で描きました。毎年ランキング作ってくれる人ありがとうね。

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早速本題、の前にランキングからイチオシのものをひとつ。

 

金沢駅のトイレで、e-maのど飴を握りしめたあの日のこと

個人的には文句なく今年のベスト増田。ちょうどセンター試験がコロナの流行と重なった時期のものです。受験生の心苦しさ、緊迫感からの開放の描写が懐かしく、あるいは今の当事者と重ねてしまって若干の切なさを覚えるような読後感がありました。行く所々が初めてで、コンビニの場所もわからないし、なにより外は肌寒くて寂しい。今現在も必死な思いで受験勉強や就職活動されている方々も、どうか報われてほしいと切に願っています。

 

ピックアップについてはブクマ一覧より集めてちょうど5選になりました。

補足というか、なんで良かったのかも一言で書いてみます。

 

俺たちはたぶん、キングコング西野氏的なものに勝てない話(追記)

1月後半あたり、はてブではこの方の話題がたくさん出ていました。それの是非はともかく、この増田で語られている大衆の掌握や商業の手法とかの考察が読んでいて気になりました。この増田が勝てないとしている"商業的アプローチ"から、一体どれだけ自由でいられるんだろう?という疑問にはちょっと興味がそそられます。

もちろん、作品としての評価は別かもしれない。でも、俺たちが感じるような「ああ、いい作品だった!」「うーん、クソだった!」が、はたして、俺たちを無意識にがんじがらめる商業的な網から、いったいどこまで自由なもんだろうな? って気もする。

その魔の手からの開放として、古本屋でのエピソードがあってこちらも面白い。増田の性質上、書き手は匿名ですが、引き合いに出される作品で素質が垣間見えるのが楽しいところです。

 

「なんでも調べられること」に疲れた

これの補足は特になくて、まんまタイトルや内容に共感しました。

ただちょっと付け加えるなら、「なんでも存在を知ってしまう」ことに疲れている気がします。ローカルな範囲で転がってる選択肢を選んでも問題ない場面で、「○○しか知らないたった一つの△△」「何歳で○○してるのが普通」と煽り立ててくる誰かのせいでどうでもいいことで疲弊するんです。その中にはまともな情報も多いですが、その仕分けにもMPが掛かるのはちょっときつい。この現象はあるあるだと思うんですけど、その言語化という意味でブコメも合わせて理解が進んだので記憶に残っています。

 

「かゆうま」みたいなノリで匿名日記を書くサイト作って1年が経った

去年に開設された匿名日記サイトの後日談。あれからふと思いついたようなタイミングで訪れて、誰かしらの暮らしを読んでほっこりしています。この増田ではバズってからのホクホクぶりやサーバー移行のドキドキが綴られていてこちらもほっこりします。

こういう個人サイトは気づかないうちにリンク切れしちゃうような印象なので、今朝ひさびさに見に行ったときはドキドキでした。結局コロナは1年経っても収束しないし、これからも数年単位で息苦しいんだろうな、と虚ろな気分になりますが、それでもこういう小さな楽しみは大切にしたいと感じています。

 

事務職に転職したらADHDが発覚した件について

元増田は消えちゃったので、魚拓リンクになっています。

処方薬を飲み始めてから意識が明瞭になって、感動と同時に一般人との落差に辛くなる、という増田はよく見かけるのですが、その中でもこの増田は身の上話や薬を飲んでからの変化が読んでいて面白かった。そして追記部分も合わせて読むとちょっと心がどよめくかも……?

読み物として消費するのはどうかと今脳裏を過ぎりましたが、多くの人が読む中で症状に共感する人が診察のきっかけになったりするならいいのかな……とも思ったりします。ちなみに私自身も、これをブクマした数ヶ月後に、診察を受けてきてナルコレプシーの診断が降りています。他人事じゃなかった。

 

夜食べたラーメンに涙が溢れてきた

この増田のように本当に辛い日になにかしらでリフレッシュして英気を養う、というのはストレス解消の定番かもしれません。でも、その時々で仕事のことや、昔の楽しかったこと、これからの不安や絶叫した悪夢でさえも次々と反芻してしまって、どうしようもなく動きたくなくて、泣きたくなることがあります。

……なんて言ってますが、私はまだ社会人1年目なのでただの甘えかもしれません。ただこの増田には自分なりに共感してしまって、さらに社会人になって、10代の能天気に遊んでいられる時期はもう無くて、それを懐かしがる"そっち側"に移ってしまったことがただただ悲しくなってしまいました。そういう意味で、この増田は今年もっとも印象に残っています。

 

今年のピックアップは以上です。エントリが今年前半に偏っているのはその後疲弊してしまってブクマがめっきり減っちゃったからです。労働はつらい。*1

 

2021年も楽しい増田をありがとうございました。来年もよろしくおねがいします。